不動産鑑定とコンサルティングを専門とする会社です。鑑定評価で不動産の有効活用をサポートします。
相続税対策 ─ 相続税の広大地や還付請求では鑑定書添付が有効です ─
広大地意見書の添付
 平成16年に相続税に係る財産評価基本通達の一部が改正され、広大地の評価が大幅に減額となる道が開けました。
 しかし、実際に広大地に該当するか否かについては、微妙な判断が必要とされる場合も少なくありません。
 このようなときは、不動産鑑定士の鑑定評価(調査報告書、意見書)が役に立ちます。
広大地の評価方法(財産評価基本通達24-4)
   広大地の評価=正面路線価×広大地補正率×地積
       広大地補正率=0.6-0.05×(地積/1000u)
広大地評価の3要件
●その土地が標準的画地に比して著しく地積が大きいこと
●その土地の最有効使用が戸建分譲素地であること
●その土地を戸建分譲地として開発するに当たり、開発道路等の公共公益的施設用地の負担を要すること(いわゆる潰れ地ができること)
不動産鑑定士の意見書(調査報告書)が必要とされる場合
 次のような場合には、広大地に該当することの不動産鑑定士の意見書(調査報告書)を添付することが有効です。
●戸建住宅と分譲マンション、あるいは中小工場が混在する容積率200%の地域に存する土地(容積率300%以上は原則適用なし)
●現に建物の敷地として利用され、有効利用されているか否かを判断する場合
●開発道路等の公共公益的施設用地(いわゆる潰れ地)を土地利用計画図に明示する場合

相続税申告、更正請求での不動産鑑定書の添付
 相続税の評価は原則として時価とされています(相続税法22条)。
 しかし、すべての土地の時価を計算するのは大変です。そこで、国税庁は、財産評価基本通達により、全国一律に評価できる簡便な方法として、街路に価格を付ける路線価方式(一部倍率方式)を採用しています。
 ところで、本来、時価とは不動産市場で売買が成立する適正な時価であるはずです。この点、相続税路線価は、地価公示価格の80%を目安とされ、一般の時価より若干低めに設定されているため、一般的には時価の範囲内と考えられます。
 しかし、土地の画地条件によっては、この財産評価基本通達どおり評価した結果においても、市場で流通する時価よりもかなり高めに評価される場合があります。例えば、著しい不整形地やがけ地部分を含む画地等がその例です。広大地はH16年に簡便式ができましたが、複雑な案件では鑑定書の添付も有効です。
 税務当局もこのような場合を認めていて、不動産鑑定士が不動産市場で流通している時価を評価した鑑定書を添付した場合、100%ではないもののかなり高い確率で既に納付した税金が還付されています。
 相続税を一度納めたからと安心しないで、もう一度不動産鑑定士による鑑定評価を行い、相続税還付請求申告をしてみてはいかがでしょうか。