(投稿・令和5年9月見直し・令和6年8月)
今回は、固定資産税・都市計画税が地法税の中でどのような位置づけになっているかを図と表を中心に見ていきます。
固定資産税・都市計画税の概要
固定資産税・都市計画税の内容については、これまで複数の号で説明してありますので、ここでは一覧表を掲載します。
固定資産税は、土地、家屋、償却資産から構成されますが、課税客体は、全国で土地が約1億8,042万筆、家屋が約5,880万棟存在しています。
また、納税義務者は、土地が約4,122万人、家屋が約4,192万人、償却資産が約466万人となっています。
一方税収は、土地3兆4,853億円、家屋3兆9,578億円、償却資産1兆7,556億円となっており、税収比率は4:4:2の関係になっています。
地方税の中での地位は
では、固定資産税は地方税の中でどのような地位にあるのでしょうか。
固定資産税は、令和3年度決算額のうち「国税・地方税の税収内訳」として、地方税合計の21.8%を占め、市町村税においては41.0%、都市計画税と併せると46.9%を占める基幹的な税であります。
<固定資産税の地方税収の地位(令和3年度)>
世界の中での資産税負担率
日本は諸外国と比べて、2020年度の資産課税の割合がどうなのかです。
次のグラフは国民所得比に対しての諸税の負担率がどのくらいかを示したものですが、アメリカ、イギリス、フランスは日本よりも資産課税の割合が高いことが分かります。
<国民所得比での税負担率>
令和5年度地方税収の構成
次は、令和5年度地方財政計画での固定資産税の位置づけです。
令和5年度の計画として、地方税全体が429,397億円に対して、固定資産税が96,696億円(22.5%)、都市計画税が13,873億円(3.2%)となっていて、割合としてはトップを占めています。
<令和5年度地方税収の構成>
償却資産の税収割合
最後に、固定資産税の一つである償却資産の税収割合の多い市町村の表です。
償却資産というと家屋との関係に目が行きがちですが、この表のとおりダムや原発も大規模償却資産の一種となります。
<償却資産の税収割合が高い市町村>
太陽光パネルも償却資産の課税対象ですが、やはりダム、原発は規模・税収額が大きいのが分かります。
2022/12/17/16:00